マニラ・マラーテ地区のメディカルチェック


先日新オープンしたマニラオフィスで、先週は近くのスラムの住民のメディカルチェックが行われました。近くの総合病院の協力で、歯医者や内科医が集まり、簡単な診察や、歯の治療をしたりします。


フィリピンの医療費は、庶民には大きな負担です。保険制度は、アメリカと同じように任意で民間の保険会社に加入するシステムで、掛け金が高く、よほど生活に余裕がなければ入れません。実際にバハイ・トゥルヤンのスタッフたちもほとんどが未加入です。
こうした金銭的な問題から検診や治療が受けられず、大きな病気が進行している人も多いのです。


お母さんが小さい子どもたちをたくさん連れてきているケースが目立ちます。


歯の治療には、長い列ができました。ある四人兄弟は、上の子二人だけ歯の治療を受けるといいます。
下の二人に、「君たちは虫歯がないの?」と聞くと、
イーッと口を開いて真っ黒にとけた前歯を見せてくれます。
痛そう!
でも、生えかわる乳歯の虫歯に関してはとくに何もせず、ということのようです。
(人数が多いためそうせざるを得なかったのか、フィリピンの習慣としてそうなのかはわかりません?)


治療の様子を見ていると、すでに虫歯が進行していて、抜くしかないケースが多数。


一応麻酔はありましたが、とっても痛そう!!
でも、泣いたり叫んだりする子は一人もいませんでした。
それだけ、たくましく育っているということでしょうか?


最後には、薬が手渡されます。薬を飲み慣れていない人がほとんどのため、病院の方が飲み方をていねいに説明していました。


このメディカルチェック、ひとつだけ、ちょっと疑問なのは、歯の治療を終えた子どもにご褒美としてアイスが出てくること…。
帰ったら、ちゃんと歯みがきしようね!


袋いっぱいに一家族分の薬をもらって帰る親子。
スーパーで好きなものをたくさん買ったあとのように満足気です。


バハイ・トゥルヤンのTシャツを着ていた私まで、「ありがとうございます」とお母さんたちにお礼をいわれてしまい、ちょっと恐縮。


日本で健康に暮らしているときは、あまり感じることはありませんでしたが、
適切な医療が受けられることが、どれほど大切なことかをしみじみと感じた日でした。


こうした大がかりなメディカルチェックは、バハイ・トゥルヤンの活動のなかでは、これまであまり例のないことだったようですが、新オフィスができたことで可能となりました。来年もぜひ、継続して行っていこうという声があがっています。

One Response to “マニラ・マラーテ地区のメディカルチェック”

  • asuka:

    こんにちは。
    私は現在ストリートチルドレンをテーマに論文を進めています。
    「ストリートチルドレンを考える会」共同代表で、ジャーナリストの工藤さんからこちらのブログを紹介していただきまして、ぜひとも現地で活動されている方から、支援活動する中で現在の問題点、最近の状況などをききたくコメントさせていただきまして。
    お時間がありましたらメールで教えていただけると幸いです。

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プロフィール

野口和恵

フリー編集者・ライター。児童書編集にたずさわるかたわら、国内外の子どもを取り巻く問題について取材。

著書に「日本とフィリピンを生きる子どもたちージャパニーズ・フィリピノ・チルドレン」(あけび書房)がある。


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