Bahay Tuluyanの活動


バハイ・トゥルヤンは1989年の設立以来、マニラ周辺のストリートチルドレンや貧困家庭の子ども、コミュニティの支援を行っているNGOです。Bahay tuluyan(バハイ・トゥルヤン)は「歓迎の家」という意味。主な活動は以下の通り。


 モバイルユニットによる訪問

バハイ・トゥルヤンでは、学用品や食料などを積んだ、モバイルユニットとよばれるバンで、マニラ首都圏を回り、ストリートチルドレンやスラムに居住する子どもたちに音楽、アート、演劇などの活動を通した学びの機会を提供しています。こうした学びの機会を通して、自分自身や家族、友達を大切に思う気持ち、物事を解決していく力を育てるのが目的です。また、簡単な食事を提供したり、健康チェックをしたりもしています。

カラフルなイラストが描かれたモバイル・ユニット

グループごとに等身大の体を描く活動を通して、健康について考える。


Child to child

こうした路上の教育の機会を提供するのは、ストリートエデュケーター(路上の教育者)とよばれるスタッフです。バハイ・トゥルヤンでは、「ジュニア・エデュケーター」とよばれる青少年のエデュケーターも活躍しています。ジュニア・エデュケーターは、皆、トレーニングを受けた元ストリートチルドレン、スラム出身の若者。身近なお兄さん、お姉さんでもあるジュニア・エデュケーターのことを、子どもたちはとても信頼しています。

バハイ・トゥルヤンを支えるジュニア・エデュケーターたち


家庭を取り戻す

親を失った、虐待を受けた、ネグレクト状態にあるなど、とくに厳しい環境にある子どもを、マニラ郊外のラグーナ州、ケソン州の定住ホームで受け入れています。ふだんの生活やワークショップ、さまざまなイベントを通じて、子どもたちが子どもらしい時間を取り戻せるように、スタッフやほかの子どもたちとの絆を深め将来家庭を築きたいと思えるように、アプローチします。
また、親がいる子どもの多くは、親の元に帰って暮らしたいという思いを心の底に強く持っています。そうした子どもの思いを大切にし、可能な限り子どもたちが家庭に帰ることができるように、ソーシャルワーカーが家庭との調整を行っています。


定住ホームにはいつもハウス・ペアレンツ(寮母)、ソーシャルワーカー数人がいる。

掃除や洗濯など、身の回りのことは子どもたちが自分で行うように指導する。


表現活動によるエンパワメント

毎年、秋に行われるストリートチルドレンフェスティバルや、地域のフェスティバルなどで、ストリートチルドレンを題材とした演劇を、子どもたち自らが演じています。また、国内外の教育関係者などを対象にした勉強会などで、子どもが自分の体験についてスピーチする機会をつくっています。活動を通じて、子どもたちは自分の置かれていた環境を振り返り、新たな道へと踏み出す自信をつけていきます。また、子どもたち本人が発するメッセージは、多くの人の心を動かし、支援行動へと導いています。

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プロフィール

野口和恵

フリー編集者・ライター。児童書編集にたずさわるかたわら、国内外の子どもを取り巻く問題について取材。

著書に「日本とフィリピンを生きる子どもたちージャパニーズ・フィリピノ・チルドレン」(あけび書房)がある。


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